2021/06/01 |
Ripo trenta anniでは服作りの技術は卓越したものがございますが、
こと靴に関しては技術が全く別物になりますので、
靴はセレクト品が多いです。
ベタもあればマイナーもございますが、
今日ご紹介するのはファッション業界でも注目度が高いブランドです。
もちろんリポの服とも相性バッチリなのですが、
コーディネートのみならず、単体で見ても素晴らしい靴が入荷致しました。
6月になってしまいました。
感覚として夏は6月からというイメージがあります。
群馬の田舎で育った私は、夏は田んぼに苗が植えられてから始まってたなと。
そういった景色は未だに目に焼き付いています。
群馬で当時歩いた道と思い出の景色は今現在少し変わっていましたが、
田んぼは変わらずありました。
もう田植えは終わってますかね。
有明では季節で景色が変わらないので、散歩は一回で充分です。
開発は進んでいますが、それこそ移り変わりに趣を感じられるようなものでは無いです。
今の生活になってから、身の回りに季節を感じられる風景がある方をとても羨ましく思います。
子どもにそういった景色を見せながら育てて欲しい限りです。
Ripo trenta anni 有明店です。
さて本題です。
皆さん一度は聞いたことあると思います。
「Danner」
ダナー
1932年にアメリカでワークブーツブランドとして生まれたダナーは
5人の職人とチャールズ・ダナー他によりその歴史はスタートします。
「可能な範囲の中で最も優れた靴を作る」というポリシーの元
ワークブーツのみならずハイキングブーツなどの製作も行い、
今ではアウトドアブーツブランドとして捉えられることが多いかと。
アメリカ国内で初めて、ビブラム社製のソールを採用する。
世界で初めてゴアテックスのトレッキングブーツは制作する。
など今では当たり前になっている靴作りの発起人となっております。
ビブラムソールを採用したことに関しましては、
未来見えてたのかと思うくらい見る目があったのではと思います。
ビブラム社は1937年に加硫ゴムを使用した初代ビブラムソール
「CARRARMATO」タンクソール とともに生まれます。
このソールは登山家の中では話題の最新ソールだったようですが、
当時のダナーはあくまでワークブーツブランドでした。
また、ダナーによってハイキングブーツが作られるのは
1961年にエルクハンターが初代として、
その直後に有名なハイキングブーツのマウンテントレイル
になりますので、だいぶ先です。
ビブラム社を有名にしたのが、
イタリアの登山チームによる世界で2番目に高い山 k2 の登頂成功です。
その時履いていた靴にはビブラムソールが使われていました。
登頂成功日時は1954年7月31日
このニュースは世界で様々な形で報じられました。
実は、世界最高峰のエベレストは1953年5月29日に初の登頂に成功しており、
k2初登頂の1年程前に達成されています。
何故最高峰よりも後に初登頂になったのか。
簡単に言うと、立地と気候と勾配です。
1番近くの村が直線距離でも80kmの距離にある。
エベレストよりも気候条件、勾配ともに厳しく、
雪崩や崩落などの危険性も高い。
更には、登頂成功者数はエベレストの1/10以下。
2021年に初登頂された冬季ルートも存在するという現役バリバリの霊峰ガガゼトです。
高さに関してはエベレストですが、
登頂難易度に関してはk2が世界一であると言われています。
そんな厳しい山の登頂を支えたビブラムソールを
k2初登頂よりも2年も前の1952年から自社製品に採用していたのだとか。
今なお変わらず、ダナーブーツに利用されています。
こういった先見の明があることが時代をつくってきたブーツブランドの一つになっているのです。
「Flower MOUNTAIN」です。
2015年にシューズデザイナーの太田圭輔とヤン・チャオの2人によって設立されます。
太田圭輔は日本の老舗靴問屋の国際事業部で海外からの輸入や買い付けを行なっていました。
次第に靴作りに興味が湧いてきた太田は、生産現場に足を運び、
製靴を一から目の当たりにます。
2013年にヤン・チャオと出会い、彼の才能に惚れ込み、
また、ヤンと太田は一言で言えば気が合った仲だとのことで、
2人は理想の靴作りを目指し共に歩み始めます。
100以上の工場に足を運んだ中から広州にある工場の
生産理念に共感して、その工場からフラワーマウンテンはスタートしました。
中国製をバカにする日本人はもう少なくなっているかと、
家電やITはもう最先端ですし、日本国内ですらピンキリある中で、
中国は人口も面積も段違いなので、ピンキリ幅広しと言わざるを得ません。
皆さん家の整理整頓出来てますか?
出来ている得意だって人もいれば、出来ない苦手な人もいるかと。
家汚いメイドインジャパンと家綺麗なメイドインチャイナって
どうなんでしょうね。ガサツな日本人もいれば、丁寧な中国人も絶対にいるわけですし。
一概に中国製が悪いとは言えないですよね。
その広州の工場は品質を最重視し、現フラワーマウンテンの基盤の一つ
ハンドメイドを大切にしている工場でした。
工場長も若い方だそうで、大手からの生産依頼もたくさんあるのだとか。
2人のデザイナーの才能を遺憾なく発揮する工場。
リポの服好きな方なら伝わるかと、工場との距離感はとても大事なものです。
そんな背景の元生まれた「Flower MOUNTAIN」
日本と中国に拠点を持ってはいるものの、
履き心地は日本人向けになっているのです。
太田はデザインもするものの設計が好きで、そのこだわりを持っており、
アウトソールや足入れの心地よさなどは太田がデザイン。
さらにブランドコンセプトというか理念に
“靴は小さな建築物”という言葉があります。
著名な建築家アントニオ・ガウディーがこう言いました。
「人間は何も創造しない。創造するのは神だけであり、人間は発見するだけである。」
彼は神が創造した自然の造形を自身の作品の根幹としました。
自然が織りなす神秘的な原風景。そしてそれらが与えてくれる開放感と安らぎ。
自然を感じ、触れ合い、楽しむこと。
Flower MOUNTAINは自然の循環の中にモチーフを見出し、自然の中から切り出したモチーフとライフスタイルをコンセプトとするブランドです。
(Flower MOUNTAIN 公式より)
小さな建築物という言葉の破壊力。
平面から切り出した素材を、
立体的な足にフィットさせる。
まさしくですね。建築です。
神様の創造を自然界から発見し、デザインする。
どうでしょう。もう履きたくなってきますね。
無人の工場で機械が靴を作っている時代です。
自然界から発見したデザインを、ハンドメイド、職人の手作業で作り出す。
太田曰く、工業製品より工芸品に近い人の手によって生まれる暖かさを感じ取れる靴。
また、スニーカーとしては珍しいパーツやレザーレースの編み込みなど、
スニーカーの枠を超えた靴作りをしている。
そういったところが世界でも評価されているのだと思います。
この Made in China は自信を持ってお届けできるものに間違いありません。
フランスパリの一流セレクトショップを皮切りに、
世界で数多くのバイヤーに目をつけられているわけです。
フラワーマウンテンは靴作りに上記のような信念と斬新さを持っています。
アメリカのワークブーツブランドとして生まれたDannerと
日本人と中国人の2人組によって生まれたFlower MOUNTAIN コラボレーションシリーズより
「M・MAZAMA」
このサンダルは2019年に生まれたフラワーマウンテン「NAZCA」ナスカサンダルをベースに
配色やロゴなどダナーのエッセンスが加えられています。
ソールやアッパーのメッシュはフラワーマウンテンによるもので、
かなり履き心地良いです。
また、ナスカの通り地上絵がインソールに浮き出ているのですが、
これまた足にフィットするんです。
地上絵の柄をいい感じに配置しているのだと思いますが、
これ結構おどろきました。
幾何学的な模様だったり、足に沿ってカーブをインソールに配しているものありますが、
プリントでなく、ちゃんと凹凸の中で模様を表現してるのかっこいいですね。
粋ですね。工芸品ですね。
レザーのマジックテープ部分にダナーのロゴ。
1932年創業年の刻印。
ダナーらしさ感じます。
ブラック/ホワイト
ベージュ/ホワイトの2色です。
どっちもかっこいいですし、
どっちもリポにあいます。
ソールの雰囲気いいですよね。
僕はこれにやられました。
サイズが合う方は是非。
Ripo trenta anniなのに別ブランドの話をしてしまいましたが、
このセレクトさすがです。
リポさすがです。センスさすが。
人と被りたく無いのに、
ブランド名が有名じゃ無いと買うの怖い。
そんな人にもオススメですね。
ダナーだよ。
といえば へースゲーこんなんあるんだー。となりますし
フラワーマウンテンだよ。
といえば スゲー知らねーかっけー。となりますし
コラボだよ。
といえば スゲーコラボスゲー。となります。
コラボスゲーので見に来てください。
このスゲー靴を扱っているブランドの一つ
Ripo trenta anniでした。